山田将平の「新劇立志伝」

都内で俳優をやっている山田将平です。主に舞台、映画、読書の感想を書いています。もし宜しければご覧ください。

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2019-01-01から1年間の記事一覧

藤本ひとみ「シャネル」を読んで

「生まれた位置で、おとなしくしていなくちゃならないわけ。じょうだんじゃないわ。」 彼女の名はガブリエル。 帽子、ドレス、香水など、ステキなファッションを世界に広めた女性。 人は彼女をココ・シャネルと呼ぶ。 藤本ひとみ「シャネル」を読んだ。 孤児…

『「クリエイティブ」の処方箋』を読んで

クリエイティブな思考の持ち主は、妥協して安全で居心地の良い道を進めば、先に待っているのは破滅しかないことを知っている。 俳優、画家、音楽家、全ての表現者、いや全ての夢を持つ人に読んでもらいたい一冊だ。 『「クリエイティブ」の処方箋』を読んだ…

水野学「センスは知識からはじまる」を読んで

「センスとは、数値化できない事象を最適化することである」 くまモンの生みの親は、こんなコトを考えていたのか!! 水野学「センスは知識からはじまる」を読んだ。 「センスを磨くには、あらゆることに気がつく几帳面さ、人が見ていないところに気がつける…

黒柳徹子「トットチャンネル」を読んで

「直しちゃ、いけません。そのままで、いて下さい。それがあなたの個性で、それが僕たちに必要なんですから。」 今となっては有名な部屋の司会者。 まだ、テレビドラマが生放送だった時代。 その人は日本初のテレビ女優としてデビューした。 黒柳徹子「トッ…

沢村貞子「わたしの脇役人生」を読んで

「天才は別として、普通の俳優は、いろんな努力を積み重ねたあげくでなければ、可能性なんてもてないのよ。」 名脇役女優として名監督に愛された沢村貞子さん。 彼女がどうやって、この道を歩んできたのか? それが分かるエッセイ。 沢村貞子「わたしの脇役…

ローランド「俺か、俺以外か。ローランドという生き方」を読んで

「周りが手助けをしてくれることもあるだろうが、君の代わりに君の人生を歩んでなんてくれない。」 現代ホスト界の帝王となった男ローランド。 彼が、どんな考えを持って頂点を掴んだのか気になった。 ローランド「俺か、俺以外か。ローランドという生き方」…

山里亮太「天才はあきらめた」を読んで

あるニュースを見るやいなや、私の足は本屋に駆け出していた。 そのあるニュースとは、あの南海キャンディーズの山里亮太さんと蒼井優さんの結婚である。 山里亮太「天才はあきらめた」を読んだ。 今やテレビをつければ彼を観ない時間はない売れっ子お笑い芸…

芝居は魂だ!

芝居は魂だ! 形でもない、声でもない 光でもない、色でもない 芝居は魂だ! 舞台装置がいくら巧くても 舞台照明がいくら上手くても 役者がいくら 台詞をすらすらしゃべっても いくら動きを 流暢にやっても 魂がなければ 芝居じゃない! 芝居は生活だ 芝居は…

ビートたけし「浅草キッド」を読んで

「おい、ブライアン!!早くしろよ。」 このブライアンとは、あるお姐さんが呼ぶ私のアダ名である。 少しやんちゃで元気なお姐さん。 他にも多くの素敵なお姐さんが連れてってくれたり、差し入れしてくれる、ご馳走がたまらなく美味しい。 それを、食べてる…

佐野史郎「怪奇俳優の演技手帖」を読んで

「ハッキリとセリフを言え!!」 「グチャグチャにセリフを言え!!」 もう、一体どっちなんだよ!! 私も同じようなことがあった。 でも、俳優って、そんなもんだと思う。 佐野史郎「怪奇俳優の演技手帖」を読んだ。 シェイクスピアシアターを出て、状況劇…

獅子文六 「七時間半」を読んで

列車の中で起きる、ラブコメディミステリー。 獅子文六 「七時間半」を読んだ。 品川から大阪までを走る食堂車付きの特急列車ちどり。 食堂車のウェイトレスのリーダー、サヨ子はコック助手の喜一に逆プロポーズをした。 そこへ、スチュワーデスの有女子が二…

サン・テグジュペリ「星の王子さま」を読んで

そして、ぼくだって、いずれ数字しか興味がないおとなになってしまうかもしれない。 研究生時代、恩師に言われた。 「あんたの頭の中には、そろばんが入っているのよ。」 当時は、それの何が悪りぃんだよ。 そう、思ってた。 でも、役者としては、それじゃダ…

山崎哲 「俳優になる方法 増補版」を読んで

「わたしの演技はだめです。全然へたです。わたしは、小津先生に教えられたとおりにしゃべっていただけです。」 この写真を見た人は お前、何年芝居の勉強したんだよ? お前、何万払って勉強したんだよ? そう思うだろう。 でも、何年勉強しても、何万払って…