山田将平の「新劇立志伝」

都内で俳優をやっている山田将平です。主に舞台、映画、読書の感想を書いています。もし宜しければご覧ください。

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ザ・小町「明日になれば」を観て

「自分の人生は犠牲にしても、他人の人生を犠牲にしてはいけない」

ザ・小町「明日になれば」を観た。

ある兄妹が実家に帰って悩んでいる。

それぞれが婚約者を紹介するにあたって両親に秘密があるからだ。

その秘密を隠したまま、紹介しようとするが、対面当日やはり大ゲンカになる。

親の持つ価値観、子供の持つ価値観がぶつかり、結婚について深く考える。

結婚という一つのテーマをコミカルにかつ、すごい真剣に考えさせる作品だった。

家庭劇という一つのシチュエーションの芝居であれだけ笑いを誘う技術はすごかった。

所作、間、テンポ、どれもリアルで、まるで本当の家庭のドタバタを見ているようだった。

特に終盤の父親が隠していた秘密を語る場面では、それまで多くの笑いを誘っていたが、最後にグッと深い話に誘い込む。

観ていて心が温かくなる舞台だった。

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