山田将平の「新劇立志伝」

都内で俳優をやっている山田将平です。主に舞台、映画、読書の感想を書いています。もし宜しければご覧ください。

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木村美月の企画「汎愛奇譚集」を観て

「私は上手に愛されたかった」

木村美月の企画「汎愛奇譚集」を観た。

短編の分け隔てない愛をテーマにした作品を2作品観た。

その中で『ある不器用な家族の冒険』がお気に入りだった。

弟が大人になっても親離れが出来ずに母親と2人で暮らしている。

そこへ、姉がやってきて、ふとしたことでケンカになる。

複雑な家族で過去のことに縛られながら、それぞれが悩みを抱えている。

そして、母親は幼い頃の自分の思い出に縛られている。

家族の愛の在り方。

親子の優しさの在り方。

一つの家族なのに、それぞれの想いがすれ違い、家族の歯車が複雑になっていく。

姉と弟のケンカの場面。

家族への想い、捉え方、愛され方、そうしたもののすれ違いの葛藤を互いがぶつけ合い、見応えのある舞台だった。

 

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